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PC解説|
Raspberry Piの導入
インストール
OS
- Raspberry Pi Imager をインストール
https://www.raspberrypi.org/downloads/にアクセス
- あなたが使用しているPCにあわせてインストーラーをダウンロード(20MB程度)
- Windowsの場合には 「- Raspberry Pi Imager for Windows」をクリック,
- Macの場合には「- Raspberry Pi Imager for macOS」をクリック
- SDカードをPCに認識させる(PCあるいはカードリーダーに挿入)
- ダウンロードした インストーラー(imager.exe)を実行
- Raspberry PiのOSを選択(通常はRaspbian)
指示にしたがって操作すればインストールが完了です.
次に, SDカードをRaspberry Pi基板に挿入し, 電源を投入してください.
こちらも指示通りの手順でOSアップデートまで完了します.
設定
次の構成をお薦めします.
- LXTerminal(ターミナル = UNIX命令を入力・実行するソフト): (インストール済み, メニューバーにアイコン[>_]あり)
- ファイルマネージャー(インストール済み)
- (メニューバー上右側) Bluetooth設定 - OFF
- (メニューバー上右側) Wi-Fi設定 - OFF
- (メニューバー上右側) 音声設定 - Mute
- (メニューバー上左側) menu(ラズパイ印) --> 「設定」--> 「Raspberry Piの設定」--> インターフェイス
(必要に応じて) SSH, SPI, I2Cを「有効」にします
ソフトウェアのインストール
エディタ(プログラムなどを書くソフト) emacsの インストール
このときパスワードを求められたら, root(super user)のパスワード「raspberry」(デフォルトの場合)を入力
このときemacsの部分をインストールしたいプログラム名(gnuplot, gimp, scilab など)に変えると各種プログラムがインストールできます.
sudo
UNIX/Linuxでは, ファイルの持ち主や命令の実行可能者が厳密に決められています.
システムに関する重要な命令はroot(あるいはスーパーユーザー)のみが実行できます.
sudo は一時的にrootの実行権限を得る命令で,
このときに使用するパスワードは一般ユーザー(pi)のパスワードです.
aptはシステムに大きな影響を与える命令のため
一般ユーザー(pi)はこれを実行できませんが,
sudoを用いることにより一時的に実行できます.
設定ファイル
Terminalを開いた直後にいるディレクトリ(/home/pi)は「ホームディレクトリ」と呼ばれ,
ここには主に設定ファイルが置かれます.
Terminal上のホームディレクトリで「ls -la」と入力すると, それらが一望できます.
例えば, emacsの設定ファイル(init.el)をホームディレクトリ(/home/pi/)に一旦保存しておき,
次の手順で.emacs.d下に置くと,
emacsがこの設定ファイルに従った動作をします.
mkdir ~/.emacs.d
mv init.el ~/.emacs.d/
あなた好みのカスタマイズも可能ですので, 変更したい人は勉強してみてください.
また, emacsを使い込んでくると, キーボドの「CapsLock」キーと「Ctrl」キーを入れ替えたい気持ちが高まります.
そんなのときには「dot.Xmodmap」ファイルをダウンロードして, 「.Xmodmap」という名前でホームディレクトリ(/home/pi/)に保存してください. (ファイルマネージャでもできますし, LXTerminalですと下記を実行)
mv dot.Xmodmap ~/.Xmodmap
簡単な使い方 (UNIX的作業)
作業ディレクトリの作成
プログラミングなど作業するためのディレクトリは別途作成する必要があります。
mkdir ~/work
cd ~/work
これにより, 作業ディレクトリ(work)が作成され, そのディレクトリに移動します.
テキストエディタemacsを用いて, 新しくtest.cというファイルを作成する場合には次のようにします.
「emacs test.c &」
emacsの使い方を書いておきましたので,
適宜勉強してください.
ディレクトリの指定とファイル操作について
Windowsと同様にUNIX/Linuxでもディレクトリは階層構造(箱の中に箱が入っているイメージ)になっています. ディレクトリの区切りには「/」を用います.
まずは「絶対パス」と「相対パス」を覚えてください.
- 絶対パス: 最上部(ファイルシステムが入っている最も大きな箱のイメージ)からの指定方法で,
のように書きます.
- 相対パス: 現在いるディレクトリからみた指定方法で, 次のような指定方法があります.
(現在ホームディレクトリにいるとします)
- work/hoge.txt
- ~/work/hoge.txt (「~/」はホームディレクトリ(/home/pi)を表し, そこからの相対パス(行き先)を指定します)
- 良く出てくるパス指定も覚えておきましょう.
- 「/」... ルートディレクトリ
- 「~/」... ホームディレクトリ
- 「./」... 現在いるディレクトリ
- 「../」... 現在いるディレクトリの入っているディレクトリ
現在いるディレクトリが知りたかったら,
pwd
と入力すると, 絶対パスが表示されます.
ディレクトリを変更したかったら, 「cd (パス)」と入力します. パスは絶対パスあるいは相対パスのどちらでもOKです.
単に「cd」と入力すると「cd ~/」と同等, すなわちホームディレクトリに場所を移動します.
「cd -」とすると, 直前にいたディレクトリに移動します.
新しいディレクトリを作成したかったら, 「mkdir (ディレクトリ名)」と入力します.
ディレクトリを削除するには, 「rmdir (ディレクトリ名)」と入力します.
ついでにファイル操作についても書いておきます.
- ファイル一覧表示:
ls
ls -l
ls -la
などスイッチ(ハイフン(-)後に続く記号)によって表示内容を調整することができます
名前が「.」で始まるファイル(やディレクトリ)は, 隠しファイル(隠しディレクトリ)で通常の「ls」では表示されません.
隠しファイルを見るためには「ls -a」とします. ファイルの詳細(サイズ, 作成日時など)も知りたければ「ls -la」です.
- ファイル名の変更
mv hoge1.txt hoge2.txt
とすると名前がhoge1.txtからhoge2.txtに変更されます.
- ファイルのディレクトリ変更:
mv hoge1.txt work/
とすると現在のディレクトリにあるworkディレクトリにhoge1.txtを移動します.
mv hoge1.txt work/hoge2.txt
とするとhoge1.txtがworkディレクトリ中にhoge2.txtと名前を変えて移動します.
- ファイルのコピー:
cp hoge1.txt hoge2.txt
とするとhoge1.txtと同じファイルhoge2.txtが新たに作成されます.
- ファイルの削除:
rm hoge2.txt
と入力すると, hoge2.txtが削除されます.
長いファイル名など, いっぱいタイプするのに疲れたら, 補間機能を使いましょう.
ファイル名の途中まで入れて[Tab]キーを押してみてください. 未入力の部分が補間され, 複数の候補があるときにはそれらが表示されますので, 1文字以上入力して再び[Tab]キーを押せば, また補間してくれます. 便利ですね.
もう少し詳しい使い方は, 「UNIX基本コマンド」のページを参照してください.
終了
Raspberry Piを終了する時には必ず次の手順(いずれか)を行います.
- menu(ラズパイ印) --> 「ログアウト」 --> 「Shutdown」
- LXTerminalにて, 「sudo shutdown -h now」と入力
これで電源ケーブルを抜いても大丈夫です.
また, 再起動する時には, 電源ケーブルを抜いて, 再度挿します.
(ボタン操作で起動/終了させる方法もありますが, また別の機会に)
日付、時刻の変更
Raspberry Pi は電源/電池を内部に持ちませんので, 電源コードを抜いてしまうと
時間が狂います.
起動後に, Terminalにて次のようにして現在の日付と時刻を入力してください.
例えば, 2021年5月1日 12時34分00秒の場合
sudo date --set='2021/05/01 12:34:00'
また, 単に「date」と入力すれば, 現在の時刻が出力されます.
備忘録
RaspberryPiのGPIOポートの操作 (LEDとスイッチ)
加速度センサー(ADXL355, SPI通信)をRaspberryPiで動かす
- RaspberryPiの設定にてSPIを有効化
menu(ラズパイ印) --> [設定] --> [Rspberry Piの設定] --> [SPI]=有効 --> 再起動
- terminalにて次のコマンドを実行して, SPIの設定確認
- 「ls /dev/spi*」--> 結果が「/dev/spidev0.0 /dev/spidev0.1」ならOK
- 「lsmod | grep spi」 --> 結果に「spidev」と「spi_bcm2835」があればOK
- 電源(3.3V)x2, GND, MISO, ~CS, SCLK, MOSIを対応するラズパイのI/O端子に接続
- SPI通信テスト用プログラム adxl355_spitest.c
work下に置いて, 「cc adxl355_spitest.c」--> 「./a.out」で動作 --> 「ad」が出力されればSPI通信OK
- サンプルプログラム sample.c, adxl355.c, adxl355.h, Makefile
work(あるいは適当なディレクトリ)下に4つのファイルを置いて, 「make」 --> 「./sample」で動作 --> 時刻と 加速度(3軸)に対応する数値が表示される
加速度・ジャイロセンサー(LSM6DS33, SPI通信)をRaspberryPiで動かす
- RaspberryPiの設定にてSPIを有効化
menu(ラズパイ印) --> [設定] --> [Rspberry Piの設定] --> [SPI]=有効 --> 再起動
- terminalにて次のコマンドを実行して, SPIの設定確認
- 「ls /dev/spi*」--> 結果が「/dev/spidev0.0 /dev/spidev0.1」ならOK
- 「lsmod | grep spi」 --> 結果に「spidev」と「spi_bcm2835」があればOK
- 電源(3.3V)x2, GND, ~CS, SDA(MOSI), SCL, SDO(MISO) を対応するラズパイのI/O端子に接続
- SPI通信テスト用プログラム lsm6ds33_spitest.cを
work下に置いて, 「cc lsm6ds33_spitest.c」--> 「./a.out」で動作 --> 「??」が出力されればSPI通信OK
- サンプルプログラム sample.c, lsm6ds33.c, lsm6ds33.h, Makefile
work(あるいは適当なディレクトリ)下に4つのファイルを置いて, 「make」 --> 「./sample」で動作 --> 時刻, ジャイロ(3軸), 加速度(3軸)に対応する数値が表示される
A/Dコンバータ(mcp3201, SPI通信)をRaspberryPiで動かす
- 電源(3.3V), GND, MISO, ~CS, SCLK, MOSIを対応するラズパイのI/O端子に接続
- RaspberryPiの設定にてSPIを有効化
menu(ラズパイ印) --> [設定] --> [Rspberry Piの設定] --> [SPI]=有効 --> 再起動
- サンプルプログラム sample.c, mcp3201.c, mcp3201.h, Makefile
work(あるいは適当なディレクトリ)下に4つのファイルを置いて, 「make」 --> 「./sample」で動作 --> 測定(電圧)値が表示される
OpenCV2
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Ken-ichi Yamamoto
e-mail:yamamoto@eee.u-ryukyu.ac.jp