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LCR回路

6は, LCR直列回路とそのソースファイルです。同様に解析して みて下さい。ソースファイルを作成して, 「spice lcr.cir」「run」「plot vm(3)」「plot vm(2,3)」で, R1とL1の両端電圧の周波数依存性が図8の様に出てきまし たね。

共振点が160Hzあたりにあるので, 解析指定を「.AC LIN 100 100Hz 300Hz」に変えるとその付近の詳しい変化を図9の様に見ることが出来ます。

さて, ここまでは, 波形の振幅値のみを見てきましたね。交流の波形そのもの(時間に対する電圧や電流の変化)は, 見ることができるのでしょうか? できます。そのために, 「.TRAN」(過渡解析)が用意されています。 図7のようにソースファイルを作成してください。 まず電源の部分が, 「sin(0 1 100Hz)」と変わっていますね。これは, 「100Hzの正弦波で1Vの振幅, バイアス(直流分)は0」という意味です。 また「.AC ......」のところが, 「.TRAN 0.1ms 100ms 0ms 0.01ms」に変わっていますね。これは, 「時刻0から100msまで, 0.01ms間隔でその値を解析(計算)し, 0.1ms間隔で表示せよ。」という意味です。 さあ, SPICEの画面で, 「run」「plot v(3)」などとしてみて下さい。節点3の電圧波形が時刻に合わせて変化している交流波形が図10の様に出力されましたね。他の部分の波形も出力させて遊んでください。

図 6: 交流回路2(LCR回路); (a)回路図, (b)ソースファイル
(a)
\includegraphics [height=4cm,clip]{ac2.eps}
        (b)    

* AC LCR circuit
Vs   1 0  AC  1V
C1  1 2  100uF
L1  2 3  10mH
R1  3 0  1
.AC DEC 10 10Hz 100kHz
.END


図 7: 過渡解析用のソースファイル(LCR回路)

* TRAN LCR circuit
Vs   1 0  sin(0 1 100Hz)
C1  1 2  100uF
L1  2 3  10mH
R1  3 0  1
.TRAN 0.1ms 100ms 0ms 0.01ms
.END

図 8: 10Hzから100kHzまで解析させた例
\includegraphics [width=5.5cm,clip]{lcr1.eps}

図 9: 100Hzから300Hzまで解析させた例
\includegraphics [width=5.5cm,clip]{lcr2.eps}

図 10: 過渡解析させた例
\includegraphics [width=5.5cm,clip]{lcr3.eps}



Yamamoto Ken-ichi 平成14年7月10日